こんにちは現役アウトドアガイドのAKです。
今回は四国吉野川ラフティングで有名な、大歩危小歩危ラフティングの2つのコースの違いについて紹介したいと思います。
知っている方もいるかもしれませんが、吉野川のラフティングは大歩危コースと、小歩危コース2つのラフティングコースがあります。
「えっ!大歩危小歩危で1つのコースじゃないの?」
そう思っていた方も今回の記事を読むことで、具体的にどう違うのか?
大歩危コースと小歩危コースの違いがわかりますよ。
吉野川ラフティングに参加する際は大歩危、小歩危それぞれのコースや特徴を知っているとより楽しめます。
大歩危コースor小歩危コースそれぞれの特徴を知ろう!
四国吉野川ラフティングには2つのコースがあり、(大歩危コースと小歩危コース)
この大歩危、小歩危は同じ吉野川ですが全く違う川のコースになっており、吉野川ラフティングの魅力をより引き立ててくれています。
実際に何度も吉野川を下った私も、大歩危コースと小歩危コースは、国内最高峰の激流なので100回以上下っても飽きない川です。
また、吉野川は世界的にも有名なラフティングのスポットで人気の場所です。
そのため、まだ1度も経験した事がない方は是非、吉野川ラフティングを経験してみるのをオススメします。
ただ会社が20社以上あるので迷う可能性もあるかもしれません。
そのため、もし心配ならこちらの記事を読んでもらえば会社選びの参考になると思います。
ちなみに、関西の方で手軽にラフティングが楽しみたい方は、京都の保津川がおすすめですよ。
下に、京都保津川ラフティングについての記事のリンクを貼っているので、興味がある方は読んでみて下さいね。
保津川ラフティング ボートから見る景色とJR保津峡駅の絶景!
保津川ラフティングと保津川下りの違いは?どちらがオススメ!?
保津川ラフティング後の温泉はここがオススメ!移動手段別にも紹介!
次の項目では吉野川ラフティングのコース大歩危と小歩危のそれぞれの特徴を紹介したいと思います。
大歩危コースは波が高い!(別名波の大歩危)
まず、大歩危コースの大きな特徴は波の高さです。
実際に波の大歩危と呼ばれていますし2mクラスのビックウェーブをラフティングボートで下って行くことになります。
何故、大歩危コースは波が高いのかというと、やはり水位が多い時(110m~3mの時)に行くので必然的に波が高くなるのです。
また、もう1つの特徴は大歩危コースの距離になります。
各社違いはありますが、スタートしてからゴールまで約15kmのロングコースになります。
水量が多いので15kmのコースですがスイスイ進んで行きますよ。
大歩危コースは小歩危コースよりも上流にあるのでスタートポイントも少し遠く(会社によりますがバスで20分以上かかる場合も)
そのためスタートポイントは高知県からスタートし、高知~徳島に下って行く事になります。
中々川からボートで県をまたぐなんて経験できませんよね。
ちなみに、吉野川ラフティングに行ったら、是非とも行ってほしい観光スポットが祖谷のかずら橋です。
吉野川ラフティングから、車で1時間以内には行ける場所にあり、美しい滝も時間がある方は観光にもおすすめです。
大歩危コースの4つの激流
ここからは、大歩危コースにある4つの難所について紹介していきます。
今から説明する難所は、いずれもボートをひっくり返すようなパワーを持った激流になるので、心して見て下さいね。
一番目の難所、豊永の瀬
大歩危のツアーではまず初めに下る難所が、豊永の瀬になります。
瀬の特徴としては、かなり長い瀬であり更に、高い波が200m程続きます。
(この動画ではラフティングボートではなくダッキーで下っています。)
更にこの瀬には上段、下段と別れているので合計すると400m以上高波が続き、スタートしてすぐに吉野川の洗礼を浴びる事になります。
第一の難所、豊永の瀬をチーム皆でクリアーしましょう!
第二の難所・三段の瀬(別名Vストッパー)
大歩危コースの第二の難所は三段の瀬で(別名Vストッパ)とも呼ばれています・
三段の瀬の特徴は、波がVの字になっていますよね。
Vの波が大波でボートをひっくり返す程のパーワを持っています。
動画を見てもラフトボートがあわや、ひっくり返りそうになっていますよね。
三段の瀬は大歩危コースでも1,2を争う難所なので非常にスリルのある激流です。
第三の難所・岩原の瀬(別名ダンスホール)
岩原の瀬は、瀬の真ん中に大きなくぼみのように掘れている場所があります。
この大きなくぼみにボートが入ってしまうと、ボートの推進力が無くなります。
そのままボートは停滞し激しく揺れ、ダンスをするので別名ダンスホールとも言われています。
動画でも、ホールのスレスレをラフトボートが通過していますが、あと半艇でもズレていると見事にダンスしひっくり返っていた事でしょう。
動画からも岩原の瀬の迫力が伝わりますよね。
岩原の瀬は、基本的には真ん中のくぼみを避けますが、あえて激しい場所に突っ込んで行くこともできます。(水量によって危険なら避けて行きます)
激しいラフティングを望んでいる方は、ガイドさんに相談してみて下さいね。
ただ、真ん中に突っ込んで行くと停滞→ダンス→ひっくり返る事になると思って下さい(笑)
第四の瀬・国境の瀬
第四の瀬を国境の瀬と言います。
この瀬は、その名前の通り高知県と徳島県の県境のある場所になります。
国境の瀬の上流側は高知県、下流側は徳島県になります。
動画を見ても最初のボートがひっくり返っているので、その激しさが伝わりますね。
ひっくり返ったボートの人達は、高知県と徳島県を体一つで流れた事になりますね(笑)
第四の難所に恥じない激流ですので、是非皆さん大歩危ラフティングに参加した際は楽しんで下さいね。
もしひっくり返ってもライフジャケットを着ているので必ず浮きますしプロのガイドさんがサポートしてくれるので安心してください。
ひっくり返るのも貴重な経験ですから(笑)
また、大歩危コースは水位が110m以上の時に開催されますから紹介した4つの激流以外にも、波が高く楽しめるスポットがたくさんあります。
高波を超えて行く快感は、日本の川でも最高クラスです。
小歩危コースの特徴は落差!
次は小歩危コースについて説明したいと思います。
タイトルにもある通り小歩危コースは落差が大きい場所です。
理由は、水位が110m以下の時に開催されるコースなので、水位が下がるとその分、落差が出ます。
飛び込みを例にして考えてみましょう。
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手書きのイラストで汚くて申し訳ないですが、高さ3mの飛びみ岩を例に考えると、水位が低い1mの時の方が落差が出ているのがわかりますよね。
反対に水位が2mと高くなれば、その分落差がなくなり飛び込みも低くなっているのがわかります。
一般的に水位が増えれば増える程、激しい川になりますが小歩危コースに限ってはその独特な地形の影響で、水量が多い大歩危コースよりも激しいコースだと言われています。
また、小歩危コースの距離は8kmと大歩危コースに比べ短いですが、その分短い間に激流が次から次にくるので大歩危コースよりも、人気の高いコースと言われています。
ちなみに、ラフティングに参加する予定の方で、シューズを持参したい人は下の記事が参考になります。
どのシューズが良くてダメなシューズもわかるので、おすすめです。
ラフティングをする時の靴オススメは?履いてはダメな靴も知ろう!
小歩危コースの6つの激流
小歩危コースにはボートがひっくり返る程の激流が全部で6つもあります。
また、小歩危コースは非常に面白いコースになっており、下流に下れば下るほど激しくなっていきます。
つまり、第一よりも第二、第三と激しくなり、最後の第六になるとこの世のものとは思えない激流が待ち構えています!
この記事を読んで、予習をしてから望むのをおすすめします。
次の項目では小歩危コースにある6つの難所を紹介したいと思います。
第一の難所・鉄橋の瀬(茅葺の瀬)
小歩危コースをスタートすると、すぐに鉄橋の瀬が現れます。
ラフティングが初めての方からするとビックリするような急流ですが、小歩危の6つの激流ではもっともイージな瀬です。
そのため、第一の難所である鉄橋の瀬でひっくり返ってしまうと、先が思いやられてしまうので、ここはしっかりチームで下って行きましょう。
余談ですが、始めの瀬である鉄橋でひっくり返る事をフィーバスタートとガイドたちは言っています(笑)
第二の難所・森囲いの瀬
鉄橋の瀬の次に現れる急流ポイントは森囲いの瀬になります。
名前の通り周りは森に囲まれており、流れが急流で長い瀬になります。
また、水量が少ない時には非常にテクニカルな場所になり、岩しかないようなコースを避けて下るので、ガイドの腕の見せ所です。
第三の難所・ 二段の瀬
テクニカルな森囲いの瀬を下ると二段の瀬に突入します。
二段の瀬の特徴は2つの落ち込みがあり、特に1つ目の落ち込みが落差が大きいです。
この二段の瀬は絶好の遊びスポットで、ラフティングボートでサーフィンという遊びができるスポットになります。
第四の難所・大滝の瀬
第四の瀬は大滝の瀬と呼ばれる場所です。
この瀬の特徴は大きく右から左にカーブしその後また左に下るイメージになります。
最後に大きなホール(落差がある滝のような場所)が真ん中にありそこに突っ込むとボートがひっくり返ります。
上手く真ん中からそれないと動画のように転覆するボートも出て来るでしょう(笑)
また、大滝の瀬はあえて真ん中のホール(落差がある滝のような場所)にボートを突っ込み大滝サーフィンというひっくり返るのが当たり前の激しい遊びができます。
非常に激しい遊びなのですが、激しさ重視の人にはたまらない遊びなので吉野川の名物的スポットになっています。
第五の難所・曲がり戸の瀬
大滝の急流を超えた先にあるのは第五の難所の曲がり戸の瀬になります。
この曲がり戸の瀬は吉野川1の落差を誇る奈落というスポットがあり非常にテクニカルな瀬になります。
動画を見てもわかるように真ん中に大きな滝があり、これぞ落差の小歩危の名に恥じない場所です。
正直1番の難所であり吉野川ではもっとも難しい瀬になるので、下れた時の達成感はハンパないです。
第六の難所・アドの瀬
最後の瀬はアドの瀬になります。
最後の難所に相応しい急流になっており、このアドの瀬の上にはアド瀬荘という旅館があります。
吉野川は鮎で有名な川で、その鮎を狙った釣り師も多くいる場所なので近くで釣り人によく会うスポットです。
このアドの瀬も曲がり戸程ではないですが小歩危特有の落差を存分に感じる事ができる瀬になっています。
また、テクニカルではないのですが、非常に激しい波と水圧のため、落水した場合はライフジャケットを付けていても中々浮くことができない場所です。
ただ、激しい激流なのは間違いないのですが、危険なスポットではないので、例え落ちたとしても、10~20秒我慢すれば自然にライフジャケットの浮力で浮いてきます。
激しいのが大好きで、苦しい思いをしたいお客様はたまに自ら落ちる人もいるぐらいです。
大歩危or小歩危のコースを決める要素
ここまで吉野川の大歩危と小歩危コースの特徴や各瀬の違いを説明してきました。
ただ、実際にその日の当日にどうやって大歩危コースor小歩危コースを決定しているのか疑問に感じる方も多いのではないでしょうか?
そのため、まずは各ラフティング会社は何を基準に吉野川ラフティングのコース決定をしているのか説明していこうと思います。
まず吉野川ラフティングの大歩危or小歩危コースのどちらに行くかを決める基準は水位になります。
豊永の水位計を基準に110m以上なら大歩危コース!110m以内なら小歩危コースになります。
この基準はほとんどのラフティング会社で適用していますが各カンパニーそれぞれの微妙に基準は違うので全てが当てはまる訳ではないです。
またツアーが中止になる場合もほとんどの場合、水位が規定の基準をオーバーしている場合です。
ツアー中止の水位の基準は各社様々ですが水位が3m50㎝以上になるとツアーができない危険水位としている会社がほとんどだと思います。
大歩危コース | |
水位 | 110m以上 |
ツアー中止水位 | 3m50cm |
小歩危コース | |
水位 | 110m以上 |
ツアー中止水位 | 110m以上なら大歩危コース |
ご覧の表のように大歩危コースか小歩危コースどちらに行くかは数位次第になるのでハッキリ言ってその日の当日にならないとどちらのコースになるのかわかりません。
ただ雨が降ったからといって簡単に水位は上昇し大歩危コースになるとは限りません!
次の項目では水位と密接に関わりのある吉野川のダムについて話して行こうと思います。
早明浦ダムが吉野川の数位を決める!
吉野川には早明浦ダムという大きなダムが上流部にあります。
この早明浦ダムは、ほぼ毎日発電のために放流します。
この放流量によって吉野川の水位も大きく変動し、大歩危コースor小歩危コースになるのかの要因になっています。
私の感覚では7割はこの早明浦ダムの放流量で吉野川の数位変動を占めていると思う程です。
ただ毎日ダムの放流量は変わりますし、台風や大雨が予想される前日にはダムが満タンになって溢れないよう普段より多く放流します。
様々な要因で変わるので完全に大歩危コースか小歩危コースか予想するのはかなり難しいです。
実際に長年吉野川を経験しているガイドでさえ完全に明日のコースは予想する事はできません。
やはり自然の中でするアウトドアスポーツですからある程度でしか予想はできないのです。
まとめ
ここまで大歩危と小歩危コースの違いや特徴について紹介してきました。
説明していく中でボートが転覆したり人が流れている動画を見た人の中には、びっくりした方もいるのではないでしょうか?
正直ボードが転覆することなんて吉野川では日常です。
なので、それすらも楽しめる方向けですね。
もちろん、怖い人には最善の注意を払って下るので転覆する可能性を減らす努力はできますよ。
個人的には120%満足できるので、人生に一度は経験するのを激しくおすすめします。
【補足】この記事を読んで『ラフティングをしてみたい!』
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